必至無量光明土 諸有衆生皆普化
原文 | 書き下し文 |
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必至無量光明土 | (必ず無量光明土に至れば) |
諸有衆生皆普化 | (諸有の衆生、皆普く化す といえり。) |
目次
必ず無量光明土に至ればとは?
必至無量光明土
諸有衆生皆普化
これは
「必ず無量光明土に至れば、
諸有の衆生、皆普く化す」といえり
と読みます。
これは、親鸞聖人が尊敬される七高僧の3番目、曇鸞大師の教えをおっしゃっているお言葉です。
「無量光明土」とは、阿弥陀仏の極楽浄土のことです。
世間では、「阿弥陀仏に救われた人は」と聞くと、死んでからだと思いますが、そうではありません。
「必ず至る」とは、
この世で阿弥陀仏に救われた人は、必ず死んで極楽浄土へゆけるということです。
諸有の衆生、皆普く化すとは?
「諸有の衆生皆普く化す」
とは、
「諸有」とは「あらゆる」ということです。
「衆生」とはすべての人、苦しみ悩むすべての人のことです。
「皆」とは一人残らず、
「化す」とは化導のことで、済度するとか、救う、助けるということです。
助けるとは、自分の力ではなく、阿弥陀仏の力ですが、無量光明土へいって、弥陀同体のさとりを開くのですから、救うことできるのです。
ですから、「普く化す」とは、すべて絶対の幸福に教え導くということです。
この世で阿弥陀仏に救い摂られ、死んで阿弥陀仏の極楽浄土へいっても、八功徳水の温泉につかって、百味の飲食たらふく食べて、応報の妙服を着て、のんびりしてはいられない。
まだ苦しみ悩んでいる人がいるのに、自分だけ阿弥陀仏に救われて、じっとしてはおれないのです。
すぐさまこの世にかえってきて、娑婆界に還来して、苦しみ悩むすべての人が阿弥陀仏に救い摂られるまで、衆生済度せずにおれないといわれているのが、
『必至無量光明土 諸有衆生皆普化』ということです。